Jean-François Lyotard「リビドー經濟」1974
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イギリスの失業者たちは生存し續けるために勞働者になったのではなく、彼らは――斷固として己れを堅持せよ、そしてそのことで私に唾を吐け――何かよくわからないが hysteria 的、masochism 的な消盡 (蕩盡) を享受 (enjoy) したのであり、鉱山、鋳造所、仕事場、つまり地獄で耐へ抜くことを享受し、確かに彼らに課せられてゐたところの、自分の有機的身體の氣違ひじみた破壞の中で享受し、その破壞を享受したのであり、彼らはさうした破壞が自分に課せられてゐることを享受した。彼らは、自分たちの人格的同一性の、すなはち農民の傳統が彼らに作り上げてゐた人格的同一性の崩壞を享受し、家族と村落の解體を享受し、郊外と朝晩のパブとの新しい怪物じみた匿名性を享受したのである。